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従業員エンゲージメントを向上させる施策6選|メリットや実践手順についても解説
エンゲージメント |
従業員エンゲージメントの向上は、離職率低下や顧客満足度の改善に効果的です。この記事では、従業員エンゲージメントを向上させるメリットや、そのための施策の実施手順について解説します。この記事で、従業員エンゲージメントの向上につながる、具体的な方法が理解できるでしょう。ぜひ参考にしてください。
目次
従業員エンゲージメントとは
従業員エンゲージメントは、従業員が自社に対して抱く愛着や思い入れを指し、高いエンゲージメントは企業にとって、有益にはたらきます。従業員エンゲージメントは、理解度、共感度、行動意欲の3つの要素がベースです。具体的には、従業員が会社のビジョンを理解し支持する理解度、会社との一体感を示す共感度、そして組織のために自発的に行動する行動意欲を表します。
従業員エンゲージメントの向上に注目が集まっている背景
従業員エンゲージメントの向上に注目が集まっている主な背景として、以下の2つがあげられます。
・人材の流動化
・対面でのコミュニケーションの減少
これらについて順に解説します。
h3:人材の流動化
人材の流動化が進んでいる現代では、従業員が定年まで同じ会社にとどまることが少なくなりました。この流れにより、会社は優秀な人材を定着させる戦略が必要になっています。従業員エンゲージメントが高い会社では、従業員の企業への貢献意欲が高く、定着率が高い傾向です。そのため、会社はエンゲージメント向上に注力し、人材流出を防ぐ工夫が求められています。
対面でのコミュニケーションの減少
近年は新型コロナウイルスの流行や働き方改革の流れでリモートワークが浸透し、対面でのコミュニケーションの機会が少なくなりました。従業員間のコミュニケーション不足は、職場環境の悪化を招き、従業員エンゲージメントの低下につながります。従業員にとって働きやすい職場環境を構築するといった、積極的なエンゲージメント向上策が必要です。
従業員エンゲージメントを向上させるメリット
従業員エンゲージメントを向上させるメリットは、次の3つです。
・会社の成長
・従業員の定着
・顧客満足度の向上
以下で順に解説します。
会社の成長
従業員エンゲージメントの向上は、会社の成長に直結します。エンゲージメントの高い従業員は、会社の成長に対して自発的に貢献する意欲をもっているからです。業務の改善や目標達成に積極的に取り組むようになるなかで、商品やサービスの品質も向上し、結果として、売り上げや利益の増加にもつながると考えられます。
従業員の定着
従業員エンゲージメントの向上は、従業員の定着率向上につながります。高いエンゲージメントは従業員の会社に対する信頼と帰属意識を礎としており、離職率の低下、特に優秀な人材の流出を防ぐことが可能です。従業員の定着率が向上することで、新たな人材採用や新人教育にかかる時間とコストの削減もできるでしょう。
顧客満足度の向上
従業員エンゲージメントの向上は顧客満足度の向上につながります。エンゲージメントの向上により従業員が仕事に意義を感じると、商品やサービスの品質向上にも取り組むようになります。提供される商品やサービスの品質が向上することで、顧客満足度の向上にも繋がることが期待できるでしょう。
従業員エンゲージメントの向上を阻む要因
従業員エンゲージメントの向上を阻む主な要因として、次の2つがあります。
・時代に即さない制度
・組織の複雑化
以下では、これらの要因について順に解説します。
時代に即さない制度
時代に即さない制度や企業体質は、従業員エンゲージメントの向上を阻害します。固定的な勤務時間や生産性のない会議、年功序列の給与体系は、従業員の意欲や生産性を低下させる原因になるでしょう。従業員のライフスタイルに合わせた柔軟な勤務体系や、や成果主義を取り入れるといった制度改革が望まれます。
組織の複雑化
組織が複雑化すると、部署や役職者が増え、コミュニケーションコストが増大します。このため、本来の業務に集中できず、生産性の低下やストレスの増加につながるでしょう。また、役職者の増加はプロジェクトの進行が遅れたり、従業員の挑戦意欲を低下させたりする場合があります。複雑な組織・承認形態を見直し、従業員が本来の業務に集中できる環境を用意する必要があります。
従業員エンゲージメント向上の実践手順
従業員エンゲージメント向上の実践手順は、下記のとおりです。
1.従業員エンゲージメントの定義付け
2.現状把握と課題の洗い出し
3.施策の考案と実施
4.効果測定と改善
上記を順に行うことで、エンゲージメント向上につながるでしょう。
1.従業員エンゲージメントの定義付け
企業目標への共感、自己成長の欲求、会社への愛着などを考慮し、独自の従業員エンゲージメントの定義を具体化します。従業員が企業目標に共感し、自らスキルを伸ばし、会社に誇りを持つ状態を明確化するとよいでしょう。
2.現状把握と課題の洗い出し
次に、現状を正確に把握し、従業員エンゲージメント向上に関する課題を明確化します。エンゲージメントサーベイやヒアリングなどの手法で、従業員の声を集めることで、現場の実態把握ができるでしょう。これにより、具体的な改善ポイントを特定し、効果的な施策を展開する準備が整います。
3.施策の考案と実施
把握した課題をもとに施策を考案し、実施します。施策を実施しても、短期間で従業員エンゲージメントが高まるわけではありません。施策が会社の風土に定着していくまでには、長期的な実施が必要になるケースがほとんどです。短期の結果だけで判断せず、継続的に取り組むことが大切です。
4.効果測定と改善
施策実行後、定期的に効果測定を行い、結果を評価し改善点を特定します。従業員エンゲージメントの向上が見られない場合は、施策内容を再検討し、適切な修正が必要です。実践手順の1から4のPDCAサイクルを回して、持続的な改善を目指しましょう。
従業員エンゲージメントを向上させる施策
従業員エンゲージメントを向上させる施策の例としては、次の6つが挙げられます。
・ビジョンの共有
・社内コミュニケーションの推進
・人事評価方法の見直し
・管理職の育成
・従業員のスキルアップの支援
・職場環境の整備
順に確認し、従業員エンゲージメント向上につなげましょう。
ビジョンの共有
従業員エンゲージメント向上の重要な施策の1つは、ビジョンの共有です。定期的に会社のビジョンを共有すれば、会社全体が目標に向かって一致団結しやすくなります。具体的な施策としては、1on1ミーティングや社内勉強会、定期的な研修があります。これらを通じて従業員とビジョンを共有することで、従業員が組織の方向性を理解しやすくなるでしょう。
社内コミュニケーションの推進
社内コミュニケーションの推進は、従業員エンゲージメント向上の鍵です。上司と部下、従業員同士の円滑なコミュニケーションは、信頼関係を築き、業務効率を高めることにも繋がります。社内SNSの導入やニュースレターの配信、オンライン会議ツールの活用、さらには社内交流イベントや報告会の定期開催なども効果的です。
人事評価方法の見直し
人事評価方法の見直しは、従業員エンゲージメントを向上させるために重要です。具体的な施策として、360度評価やコンピテンシー評価の導入、年次評価の廃止などがあげられます。競合他社との比較や従業員ニーズの調査を通じて、柔軟な評価制度や報酬体系を提供することが、従業員エンゲージメントの向上に効果的です。
管理職の育成
上司にあたる管理職の言動は、従業員のエンゲージメントに大きな影響を与えます。管理職のリーダーシップ能力を鍛えられるキャリア開発研修などの提供を通じて、マネジメント力を育成する制度を用意しましょう。
従業員のスキルアップ支援
従業員のスキルアップ支援も、エンゲージメント向上の重要な施策です。従業員が希望する能力や、不足している能力を育成できる制度を整えましょう。オンライン研修やメンター制度の導入、図書提供やOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング:職場内訓練)なども、スキルアップ支援に効果的です。
職場環境の整備
従業員エンゲージメント向上の施策として、職場環境の整備も大切です。ワークライフバランスの実現と、福利厚生制度の充実をはかり、従業員が働きやすい環境を整えましょう。業労働時間や務量の適切な管理、ストレスチェックの実施、フレックスタイムやリモートワークの導入、産休・育休・有給休暇の取得促進などの施策が、職場環境の整備として効果的です。
従業員エンゲージメント向上施策の実施ポイント
従業員エンゲージメント向上施策の実施ポイントは、次の2つです。
・実施する際は目的を従業員に伝える
・複数の施策を実施する
ここでは、上記のポイントについて順に解説します。
実施する際は目的を従業員に伝える
従業員に、施策の目的を明確に伝えることは、非常に重要です。施策の目的をきちんと説明することにより、誤解を招いたりエンゲージメントを低下させたりするリスクを減らせます。従業員の理解を得たうえで、足並みを揃えながら共に施策を進めましょう。
複数の施策を実施する
複数の施策を実行することも、従業員エンゲージメント向上への効果が期待できます。1つの施策だけでは課題を解決するのは難しい場合が多く、複数の施策を組み合わせて実施することで効果が見込めます。会社の課題や理想の会社像に合わせて、さまざまな取り組みを継続的に行い、その都度変化に対応しましょう。
まとめ
従業員エンゲージメントの向上は、会社にとって重要な課題です。本記事では、エンゲージメントの定義や背景、メリット、そしてエンゲージメント向上を阻む要因や実践手順、具体的な施策も紹介しました。従業員に施策の目的を伝えることや、複数の施策を実施して、効果的にエンゲージメントの向上を目指しましょう。 従業員のエンゲージメント向上につながるアイデアとして、ファイナンシャル・ウェルネスが注目されています。株式会社オンアドでは、従業員のお金の悩み解決を通じて従業員エンゲージメント向上をサポートする「お金の福利厚生サービス」を提供しています。エンゲージメント施策をご検討の際は、ぜひ一度ご相談ください。